ウォークインクローゼット(WIC)について

投稿日 2013年11月14日

設計の永里です。
今回はウォークインクローゼット(WIC)について・・・。
皆さん大好きですよね?ウォークインクローゼット。

とてもお洒落だし、部屋がきれいに片付くし、とにかくカッコいい。
芸能人やセレブな人達の住むマンションには当たり前に存在し、
洋画等のスクリーンなんかでは必ずと言っていいほど出てくるアレです。

最近では分譲マンションにも多く用いられ、それほど珍しくもなくなりましたが・・・。
弊社においてもクライアントの皆様からの要望の一番人気でもあります。
ちなみに二番人気は、玄関横に設置するウォークインシューズクロークです。

でも・・・あくまでも設計士としての全くの個人的な意見なのですが、
たとえば約四帖のウォークインクローゼットがあっても、ウォークインの言葉通り、
クローゼット内に歩くスペース、つまり廊下が存在するのです。
もちろんその分、収納スペ-スも半分近くに減ってしまう事もあるかも知れません。

一つの部屋における占有の約四帖分の押入(物入)といえば相当のモノです。
一居室の収納スペースの目安は約一帖ですから、4LDKの住宅であれば、
住宅一軒分の収納スペース丸ごと、という事になってしまいます。

そしてもし万が一、廊下に面してウォークインクローゼットが存在したとしたなら、
(多くは、ウォークインクローゼットは各居室、ベッドルーム等に設置されます。)
廊下から扉を開けて、さらに廊下のある物入に入って収納するって事になる・・のかな?

結果、合理性の面からすると、従来とおりの部屋や廊下等からダイレクトに出し入れする
押入(物入)は無駄のないコンパクトな収納方法であると言えます。
ではウォークインクローゼットは無駄が多く非合理的で駄目な収納スペースなのか・・・。

収納面からみたら確かにそう言えるかも知れません。でも建物全体で考えると・・・。
デザイン性だったり、価値観等でその評価はすいぶん変わってきます。
だって長い間、多くの人達の憧れであり、支持され今なお存続し続けているのですから。
ただ、いろんな考え方があるという事を知ってほしいのです。

いろんな個々の事情・趣味・考え方等が加味され、やっと手にしたマイホーム。
たとえ無駄とも思えるようなそれが、それこそが『ゆとり』なのかも知れません。
合理性にとらわれず『好き』だから決めた、それこそがマイホームなのかなとも思います。

これから家を建てられる方。限られた予算と坪数・・・いろんなシュミレーションをして、
『好き』と『合理性』の優先順位を充分把握し、あなたの夢をかなえて下さい。
そして出来れば弊社にそのお手伝いをさせて下さい。(ナハハ・・・宣伝でした。)

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内容を少し重くしてある分、サラッと流し読みするにはチョッピリ辛いかも・・・。
でもきっと為になる事が少なからずあるはずです。イヤ、あると思います。(ナハハ)